塾に行き始める
長女は、4年生になって1ヵ月ほど過ぎたゴールデンウィークあたりから塾に通い始めた。
隣駅にある個別指導の補習塾だった。まず初めは算数のみ。
中学受験がどういうものかもわからないまま、とにかく塾へ行かせりゃいいという安易な考えだった。
週に1回。授業時間は1時間半程度だったと思う。
中学受験に適した塾とは?
その頃、娘のクラスのお母さん20人ほどで親睦会をした。受験の話になった。塾へは送り迎えをしているのかなど。
一番発言していたお母さんがいきなり聞いてきた。
「どこか塾決めたんだっけ?もう行ってるの?」
慌てた。塾に行かせると誰かに話したが、もう広まっているのか。
「塾? え~っと、〇〇」と塾の名前を言ったら、?マークを顔全体に散らしたような顔。
そして「あぁー」とだけ言って、その人は隣の人の話題に移っていった。
あれ?知らないのかな。隣の駅の塾だしなぁ、とその時は思っていた。
中学受験は、それなりの覚悟をして塾に行くものだなんて、その時は思いもしなかった。
申し込んだ塾の情報は、次女の幼稚園で一緒になるお母さんから聞いていた。
「私立中学に行かせた長男の英語が全然ダメなのよー。でも〇〇に入れたら少しは成績が安定してきて。割といいわよ」という話。
そこは中学受験をする子たちがみんな行き始めた集団指導の進学塾ではない。個別指導の補習塾だ。
なのに私は塾の違いもわからず、その塾なら「割といい」のかと思って申し込んでいたのだ。
塾は「進学塾」と「補習塾」と大きく2つに分けられるよ
入塾テストを実施して学力別にクラスを設ける。一定の学力以上の生徒しか入れない進学塾もある。
内申点を上げて推薦入試での進学を考えている中学生などにおススメ。
他にも授業形式で大きく2つに分けられるよ
テストの成績によってクラスが変動する。ライバルとの切磋琢磨で伸びる子も多い。
生徒の希望や学習習熟度に合わせて個別対応をする。
補習塾に多いのが、この個別指導塾。集団指導塾での勉強の補完にダブルで利用する人も。
娘に適した塾はどれだろう?
本気で中学受験をするなら塾もちゃんと選ばないといけない、とようやく理解できたが、どこがいいのか。
とりあえずは、通い始めた塾で算数1教科だけだったのを、国語も増やして週2回にした。
長女は真面目に通っていた。塾のあるビルの下で娘が出てくるのを待ちながら、この塾で続けていていいのだろうかと考えていた。
進学塾のほうが方向性がハッキリして結果が出やすい気はする。
行ける中学の選択肢が多くなるよう成績を伸ばしたいのなら、ノウハウもあり、みんなで切磋琢磨できる進学塾、しかも集団指導塾がいい。
ただ、ウチの娘に合っているのだろうか。
引っ込み思案な娘には、集団指導塾・進学塾はキツイんじゃないか。ストレスをためて潰れるんじゃないか。
そもそも、偏差値の高い中学校を目指したほうがいいのだろうか?
偏差値にこだわらずに中学校を選ぶのなら、ガツガツ勉強しないで済む塾で平和に過ごす方がいいんじゃないか。
大手の塾へと移るが、しばらくはダブルで通塾
塾について調べまくり、きめ細やかな少人数制で、無理することなく勉強のできる、ガツガツしていなそうなところを見つけた。
話だけでも聞いてみようと行ってみたら好印象だった。校舎はキレイで集団塾なのにのんびりした雰囲気。
ここならストレスで潰れる心配はなさそうだ。
早速娘を連れて行った。
入塾テストの結果を見た塾長は「いい成績ですね。上のクラスに入れますよ」と言ってくれた。
こうして集団塾へ通うことになったものの、個別指導塾では早々に夏期講習に入る日を組んで申し込んでしまった後。
取り消そうと思えば出来たのかもしれないが、言い出しにくかった。
仕方なく、夏休みが終わるまでの2か月間、両方の塾を掛け持ちすることにした。
両方の塾の日程が被ることはなかったのは幸いだったが、娘はいきなり2つの塾に行くことになり大忙し。
それでも中学受験をして私立中学に入った後の自分を思い描いて自分を奮い立たせていたらしい。
夏休みは娘2人を区民プールへ連れて行くことも多かった。泳いで疲れた後も長女だけはバスに乗って集団塾へ向かった。
また別の日には個別指導の塾で国語と算数を受け、帰宅すると集団塾の宿題と学校の宿題に追われる。そんな夏休みだった。
受験の厳しさを知る
同じように中学受験を考えているお母さんと話していた時のこと。
そこの子が通っている塾で「実力判定テスト」というのを無料で行っていると言う。
今度の土曜日なんだけど、よかったら受けてみる?との話。
自分が今いる位置がわかることが大切。志望校も漠然と考えているのではなく、現実味を持って考えたほうがいい、と、そのお母さんは言った。
長女に聞いたら「行く!」との返事。
土曜日、その親子も一緒に塾に行き、一緒に実力判定テストを受けた。算数1教科のみ。
試験を終えると、そんなに時間もかからずに判定結果が出た。
結果は28点。お友達の成績は95点だった。
喜ぶ友達の横で、娘は何も言わずにうつむいていた。
「見たこともない点数で恥ずかしかった」と帰宅後に娘が言った。
「そうだよねー。でも△△ちゃんは2月からそういう勉強をしているんだし、元々頭の良い子だし・・・比べても仕方がないよ」とヘラヘラしゃべりながら、何か引っかかっていた。
塾を2つ掛け持ちになっても文句も言わずに頑張っている娘。その思いをちゃんとわかっていなかったのかもしれない。この娘は、多少厳しくても上を目指して頑張りたい子なんじゃないだろうか。
「負けないぐらいの点数がとれるようになりたい?」と聞いてみた。
やはり・・・。娘は目を上げて、キッとした顔で言った。「うん!いい点が取れるようになりたい」
本屋でも自宅のパソコンでも猛烈に塾のこと、受験のことを調べるようになったのはこの日からだった。
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